聖マリア棟（プロポーザル）

聖テレジア会の敷地は小高い丘に立地し、眼下に七里ヶ浜の海、右に江ノ島その背景に富士山を望む誰もが憧憬に満ちた希有な恵まれた環境にあります。昭和４年創立以来長いこと鎌倉腰越にて医療・療養施設、社会福祉として地域社会に貢献されてきた由緒ある社会福祉法人で、ここ鎌倉では「鎌倉リハビリテーション聖テレジア病院」、「小さき花の園」、「七里ガ浜ホーム」の３施設を運営されています。
　今回新たに計画された聖マリア棟は、既存病棟の老朽化による建替えに加え、それまで屋外でしか行き来ができなかった聖テレジア病院と小さき花の園を屋内で繋げ、各々の施設機能をシームレスにすることで、より良い医療・療養・福祉環境を整備することを目的としました。
　また、広い敷地に点在していた施設（機能）を集約することで敷地に空地を生み出し、公園や駐車場として利用しながら、将来の増改築に対応する空間の余白を創り出しています。私たちは建物を創ることが一つの目的ですが、建物のみでなく時間軸をふまえた将来構想を意識して取り組みました。
（担当：三沢・弓削）